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北陸新幹線を大阪へ。

北陸新幹線の開業効果・機能・特性

01.移動時間が大幅に短縮されます

北陸・信越への移動時間が、約1~2時間短縮され、現在の1/6~2/3となります。日本海のカニや魚など美味しい食、海水浴やスキーなどのレジャー、数多くの温泉や観光地が、気軽に楽しめるようになります。

また、移住・定住や二地域居住、テレワーク、ワーケーションなど、新しい暮らし方や働き方にも寄与します。

※現行の所要時間は令和4年3月12日ダイヤ改正後の定期列車の最速値を利用
※新大阪方面への新大阪全線開業の所要時間は国土交通省のルート調査結果(平成29年3月)に基づく同盟会試算

02.交流圏が大きく広がります

大きな時間短縮効果により、通勤・通学圏や日帰り圏など関西発着の交流圏が広がります。便利になり、観光やビジネスにおける交流が活発になります。

※令和4年3月12日ダイヤ改正後の定期列車の最速値および国土交通省調査(H29.3)に基づき作成
※「〇時間到達圏」については、当該時間内に新大阪駅から各都道府県の主要都市に到達できれば、その都道府県を対象としている。

03.大きな経済効果をもたらします

大阪まで開業した際の交流人口の増加は、全国で約1,910万人/年と見込まれており、このうち関西に関連するものは、全体の9割の約1,650万人/年と見込まれています。

また、これに伴う経済波及効果は、全国で約2,700億円/年発生すると試算されており、特に関西に大きな効果がもたらされます。

※全線開業が令和28年(国の想定)から令和12年に前倒しされた場合の試算
 (令和元年10月 関西経済連合会・北陸経済連合会・大阪商工会議所による調査)

04.関西と北陸のつながりを取り戻します

平成27年の金沢開業により沿線地域に大きな効果がもたらされた一方、学生の進学先や人の流れなど北陸が東京圏へシフトしていることが伺えます。

大阪まで全線開業すれば、北陸から関西が近くなり、両者のつながりが再び強くなります。 これにより、関西の発展と東京一極集中の是正に貢献します。

※構成比は、富山県・石川県内への進学者を除く
 出典:北陸新幹線早期全線開業実現大阪協議会ホームページ

出典:北陸新幹線早期全線開業実現大阪協議会ホームページ

参考 ~高い整備効果~

平成27年の金沢開業により、利用者数が約3倍に増加するなど、北陸新幹線は他の路線と比較しても、高い整備効果を示しています。

大阪まで開業すれば関西に対する大きな効果が期待されます。

※北海道新幹線(新青森・新函館北斗間):開業前は在来線(中小国~木古内間)特急・急行列車実績
※東北新幹線(八戸・新青森間):開業前および開業1年目は震災の影響のあった3月~6月を除く
※北陸新幹線(金沢開業時):開業前は直江津~糸魚川間、開業後は上越妙高~糸魚川間の乗車人員で比較
※九州新幹線(博多・熊本間、熊本・鹿児島中央間):九州新幹線全線開業前後の利用者数

05.災害時のリダンダンシーを確保します

北陸新幹線は、大規模災害時に東海道新幹線の代替補完機能を果たし、国土強靭化を実現します。

巨大地震の発生により、東京・名古屋間の幹線交通網が寸断された場合、約20万人/日の鉄道移動に支障が生じ、その経済損失は約50億円/日と推定されています。

北陸新幹線が大阪まで全線開業していれば、全国で約10万人/日、関西では約6万人/日の移動が回復されると試算されており、関西への大きな効果が見込まれます。

※「北陸新幹線による東海道新幹線の代替補完機能評価」(平成23年8月 関西経済連合会・北陸経済連合会)における試算

出典:内閣府 第15回南海トラフの巨大地震モデル検討会資料(平成24年3月)(一部加筆修正)
(注)平成17年度鉄道流動量に基づく、寸断箇所をまたぐ東西間の移動
※「北陸新幹線による東海道新幹線の代替補完機能評価」
 (平成23年8月 関西経済連合会・北陸経済連合会)により作成

06.安全かつ安定した輸送を実現します

新幹線は、昭和39年の運行開始以来、乗客の死亡事故ゼロを続けており、安全な乗り物です。

また、天候や災害の影響を受けにくく、定時性の高い、安定した輸送手段です。

出典:「北陸新幹線(長野・金沢間)~事後評価の概要~」
    (令和2年3月鉄道建設・運輸施設整備支援機構)

参考 ~雪に強い~

平成27年の金沢開業から約7年間、大雪の影響による運休が生じたのは、2日間だけです。

平成30年2月の北陸地方を中心とした大雪の際には、多くの公共交通機関が運休し、国道8号線では約1,500台の車両が長期間に渡り滞留しましたが、北陸新幹線はほぼ通常通りの安定運行が図られました。

※北陸新幹線「かがやき」「はくたか」の大雪の影響による運休日数



07.カーボンニュートラルの実現に貢献します

新幹線をはじめとする鉄道は、輸送量あたりのCO₂排出量が、自動車の約1/7、航空の約1/6であり、環境にやさしい輸送機関です。

EUでは高速鉄道の輸送量を増やす目標が掲げられるなど環境への影響が少ない鉄道へのモーダルシフトが図られており、海外でも鉄道が持続可能な輸送手段として注目されています。

関西においても「関西脱炭素社会実現宣言」を発表するなど地域全体で取り組んでいるところであり、北陸新幹線はこの実現に大きく寄与します。

※環境省「令和元年度温室効果ガス排出量(確定値)について(令和3年4月公表)」に基づき輸送量(人・km)当たりのCO₂排出量により算出したもの